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  • 2012年9月2日日曜日

    Day8 ~Initiate Of Innovation~

     皆様、お待たせいたしました。KING2012の集大成、予選プレゼンテーション、決勝プレゼンテーション、そして優勝チーム・プランのご紹介をさせていただきます。


     


     今年度のケーステーマは

     「現在の人の移動中の経験を革新する製品またはサービスを考案せよ」

    です。今回、参加者の皆様には移動のイノベーションプランを策定していただきました。

      午前中「予選プレゼンテーション」が行われます。5チームずつ、5ブロックに分かれ、各ブロック優勝者のみ決勝プレゼンテーションへ進むことができます。


     そして午後、注目の決勝プレゼンテーションが行われました。プレゼンテーションは読売新聞社・産経新聞社様の取材やUstreamを使ったライブ配信等も行われ、観客700名の熱気の中、開始されます。

     
     決勝進出チーム・プランは以下の通りです。

         チーム「ぬばたま」


     「エレベーターの中では、忙しい女性は自身の身だしなみチェックをしたいだろう」ということに注目し、「バームクーヘンエレベーター」という製品を作成しました。これは従来のエレベーターをバームクーヘン型にカットし、多数の一人乗りエレベーターにする、というものです。また、スマートフォンアプリと連携することで、エレベーターの予約・待ち時間チェックが可能となります。今後建て直しが集中すると考えられる高層ビルにこの商品を取り付けることで、大きな需要が見込まれると考えています。

        チーム「うぐいす」


    「地下鉄の車内は退屈な空間である」ということに注目し、「Window Shopping In Metro」というサービスを作成しました。これは地下鉄の窓に、モデル女優がオシャレな衣服に身を包み、歩いている姿を映しだすものです。乗客はそれを見て、その商品を買いたいと思うと、つり革に取り付けたFelicaカードリーダー・ライターにタッチし、その場で購入できます。市場の拡大とともにファッションだけでなく、他業種も取り扱います。自社(メトロ)はZOZOTOWNと提携し、自社の弱みであるファッション性の部分を他会社に依頼します。

        チーム「ちぐさ」


     「ラッシュ時のバス移動は(特に福岡県で)かなり大きく揺り回され、非常に危険で辛い」というプレゼンター自身の経験に注目し、「携帯シートベルト」という製品を作成しました。これは、車のシートベルトのような形状で、人を固定するというものです。それによって、混雑した車内でも両手を自由に使え、安全な移動ができます。またシートベルトのカバーを取り外し可能にすることで、顧客は自由にデザインをカスタマイズできます。シートベルトの購入だけでビジネスを収束するだけでなく、カバーの継続的な購入サイクルで収益を上げられます。

        チーム「はなだ」

     
     「観光地で移動において、決済時に地図を落としてしまったり、財布が見つからなかったりして不便だ」ということに注目し、「No-TroNO troubleから)」という製品を作成しました。これはリストバンド型の非接触決済装置です。財布の要らない移動を達成するために、腕時計にこれらの機能をつけ、改札を通る時の経験をさらにスマートにします。No-Troの販売自体で収益を上げるのではなく、時計会社からのライセンス・フィーや、観光地からの決済手数料を頂き、主な収益とします。

        チーム「わかたけ」

     
    「電車の中で人々はいつも退屈で、パーソナルなことをしている」ということに注目し、「View Green」というサービスを考案しました。山手線の一部に「View Green Seat」を設置し、窓に田園都市風景を投射します。そうすることで、いつも変わらない都市の風景を革新し、郷愁を感じることができます。また、都市生活者に農業の興味を与えることができます。なおJTBHISの広告を出稿してもらうことで、普通の広告より高い効果が得られると推定しています。


    プレゼンテーション後、濱口秀司様より基調講演が行われました。

    濱口様は「Break the bias」と呼ばれる、偏見を取り去りイノベーションを達成する手法を編み出した御本人様でいらっしゃいます。本基調講演でもそれをはじめとして、「不真面目に真剣」なお話をしてくださいました。

     
     そして、注目の優勝チームの発表が行われます。今回の優勝チームは、チーム「わかたけ」の「View Green」でした。

     
     
     
     審査員の東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻教授、堀井 秀之様は「View Greenはよくある問題解決型ではなく、電車の中でまったく新しい価値提供ができている」と語り、このプランの革新性について大きく評価し、大ホールは満場の拍手で一杯になりました。


     以上でKING2012の全日程が終了しました。参加者の皆様は長丁場お疲れ様でした。今回KING2012のコンセプトは、「イノベーションを体感する8日間」。皆様KINGを通してイノベーションを体感できましたでしょうか。

     他にも、決勝プレゼンテーションのご観覧へいらした方、当ブログをチェックしていただいた方、March KINGKyoto KINGJune KINGへご参加された皆様・社会人の皆様・協賛企業の方々など、様々な協力の元KING2012は開催されました。この場を借りてお礼申し上げます。

     KING2012は「Initiate Of Innovation」ということで、イノベーションの始まりをミッションとして掲げ、一年間活動していきました。KINGに何かしらの形で参加された皆様に、イノベーションの始まりを目撃していただけ、斜陽化しつつある日本の再生を感じていただければ幸いです。また、皆様がKINGで得られた情報を活用し、今後の人生に役立てていただければこの上ない幸せです。以上、長い間ありがとうございました。

    KING2012 Fin 

     
    KING2013 Coming Soon…




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